身バレも忘れて愛の寿固め！
観山寿一（長瀬智也）は余命宣告された父・観山寿三郎（西田敏行）に替わり能楽の家元・観山家の宗家を引き継ぐべくプロレスラーを引退。能楽修行に入った。
しかし、観山家の家計は逼迫していており、覆面レスラー【スーパー世阿弥マシン】として、ファイトマネーを稼ぎながら、能、介護と忙しい日々を送ることに。
芸養子だった観山寿限無（桐谷健太）が寿三郎の実子であることが判明し、家族の間に亀裂が入る。
絆を取り戻すため家族旅行でかけ、やっとわだかまりを解消することに成功する。
その後、寿一は息子・観山秀生（羽村仁成）の親権をめぐって、元妻・ユカ（平岩紙）と対立。
能を取り上げられた秀生はまた以前と同じようにパニックを起こすようになり、孫に会えなくて生きがいを無くした寿三郎は衰弱していく。
息子と父のために寿一はユカに土下座し、秀生の能楽修行を続けられるように頼んだ。
寿一はかねてから求愛されていた志田さくら（戸田恵梨香）の思いに応えるため、リング上で封印していた必殺技・寿固めを披露。
そして、さくらにプロポーズをする。
親子で車椅子 そして、ついに恋が発覚！
寿一とさくらは思いを一緒にして、2人で暮らすことを誓いあう。
しかし、弟・観山踊介（永山絢斗）はさくらにプロポーズしようとしているし、寿三郎の認知症は進んでいるようで、まださくらを婚約者だと思いこんでいる。
その空気の中で、2人の関係を打ち明けられずにいた。
ある日、寿一はアキレス腱を断裂し、車椅子生活を送ることになる。
さくらの喜ぶ山賊抱っこをした時に痛めたのだ。
ひとつ屋根の下で親子が車椅子生活になってしまった。
そんなときも、寿一とさくらはLINEでやりとりをしていた。
ところが、2人とも踊介にスタンプを誤爆しており、2人の関係がバレてしまう。
そのうえ、妹長田舞（江口のりこ）の夫・O.S.D（秋山竜次）の不倫が発覚。
舞は怒りの矛先を寿三郎に向け、初恋相手が寿限無であったことが分かった。
あやうく近親相姦になるところだったのだ。
寿三郎との関係がぎくしゃくした寿限無が家を出て行く。
階段から落ちた寿一はさらに1ヶ月の車椅子となった。
寿一以外の兄弟がみんな観山家に出入りしなくなり、しばらく寿三郎と寿一だけの生活が続くことになる。
寿三郎の最後の時間が近づく……
さくらが介護職員実務者の資格をとり、お風呂介護ができることになる。
寿一も車椅子で風呂に入れることができなかったので、久しぶりに寿三郎は風呂に入ることができた。
能楽修行を再開した秀生は泊まりがけで稽古に打ち込んだ。
しかし稽古の最中、寿三郎は謡の文句が出なくなり、何度も詰まってしまう。
寿三郎が3歳から毎日欠かさず稽古した謡を忘れることなど、今までなかった。
その夜、寿三郎は寝室から抜け出し、行方が分からなくなる。
末広涼一（荒川良々）は、認知症の症状の1つ、【徘徊】が始まったと言う。
さくらが車椅子にGPSを取り付けていたおかげで、寿三郎は隅田川のほとりにいることが分かった。
さくらや寿一が駆けつけた時、寿三郎は文句を思い出し、夜の川縁にとうとうと謡が響いた。
寿三郎、ついに介護施設へ
末広の提案を受け入れ、寿三郎は介護施設に入ることになった。
寿一は泣きながら、寿三郎がいつまでも見送る施設を後にした。
リモートで親権をめぐる交渉をしている最中、ユカが産気づいてしまう。
ユカの夫は京都に出張中のため、寿一は産婦人科にかけつけ、秀生の妹が産まれるのを見守った。
それから半年後、寿限無は観山家に戻ってきた。
やはり自分には能楽しかないと悟ったのだと言う。
その後、寿一はスーパー世阿弥マシンとして、寿三郎がいる介護施設に慰問に訪れた。