ナイトドクター誕生! しかし、前途は多難
朝倉美月(波瑠)が就職活動の上、念願の柏桜会あさひ海浜病院の夜間だけの救命救急チーム「ナイトドクター」の配属が決まった。
しかし、ナイトドクターは昼間の一軍の医師の負担を減らすための、スペアと呼ばれるポジションだった。
美月は高校生の頃に母は夜中に倒れて、救急車で運ばれたものの病院をたらい回しにされて、手遅れで亡くなっていた。
美月はたとえ99人の患者を救えなくても、たった1人だけでも救えればいいと言う思いで、1人1人の患者の治療に真剣に取り組む。
逆に指導医・本郷亨(沢村一樹)や先輩・成瀬暁人(田中圭)は多くの患者を救うためには、見切らなければならないと考えていた。
内科から異動した新人医師・深澤新(岸優太)は死と目の鼻の先の救急の現場に早速嫌気がさし、異動願いを出した。深澤は修羅場を避けて、無難に生きたいタイプ。
花火大会の屋台で爆発事故が起こりチームは現場に向かい、1人残された深澤は救急車の受け入れを拒否した。
だが深澤が拒否した患者は、持病の発作を起こした妹・深澤心美(原菜乃華)だった。
心美はたまたま現場に居合わせた美月によって、命を救われた。
深澤は救急の仕事の重要さを知り、しばらくナイトドクターに残ると決めた。
美月は恋人・佐野大輔(戸塚純貴)とのデートを放り出して治療にあたったおわびに、朝ごはんを部屋に届けるが、そこには見知らぬブラジャーが……
大輔が女を連れ込んでいたのだ。
コンビニ受診に疲弊するナイトドクター
大輔の浮気を気にする間もなく、対した病気でもないのに昼間に受診できずに、夜に押しかけるいわゆるコンビニ受診の患者に疲弊するナイトドクターたち。
美月の父・哲郎(佐戸井けん太)がその患者の中に紛れ込んでいた。
哲郎は自分が事業に失敗して、田舎の温泉旅館に住み込みで働いたことで、母に負担がかかり早死にさせたと悔やんでいた。
そのため、美月には無理させたくなくて、普通の仕事に着いて欲しいと願っていた。
仕事が終わって部屋に戻ると大輔が立っていた。
大輔は浮気を詫びるが、美月と普通のデートをしたかったと語る。
美月はみんなの言う「普通」とは何かを考えた。
ちょっと前までの普通と今では普通が変わって来ている。未来の普通はきっと今の普通と変わっている。
哲郎は深澤の部屋に入り込んで、美月と話をするまで帰らないと居座る。
哲郎を鬱陶しがる美月に、深澤は親がいるだけでも幸せだと言った。
深澤は高校のときに両親を事故で亡くし、病弱の妹心美の世話を1人でやりながら、医者になった苦労人だった。
ある夜、鮎川希実(谷村美月)が息子・玲生を連れて来た。
コンビニ受診で保育園に預かるために子供の風邪を認めてほしいという要望だったが、深澤は玲生の身体が黄色く黄疸ではないかと推測していた。
美月は他の救急患者に気をとられて、玲生の容態を見落としていた。
希実は既に帰宅しており、スマホにも出ずに、連絡がつかない。
コンビニ受診は患者か?
美月はコンビニ受診と患者を侮り、患者の真の症状を確認せずに、最初から風邪と決めつけたのを悔やんだ。
やがて、玲生が救急患者として送られてきた。
本郷がオペを行い、美月はその補助を行って、玲生は一命をとりとめた。
美月は初診の見落としを希実に謝った。
希実は美月の落ち度ではなく、自分が玲生の世話に疲弊したためだと打ち明けた。
玲生が何度も熱を出して、会社を早退するたびに、嫌気がさして玲生のケアをするのが面倒になっていたと告白した。
希実の夫ははじめて希実の気持ちを知って、育児を協力しなかったことを反省した。
父にありがとう
深澤は哲郎に美月は自分の意思でナイトドクターをしていると言うと、哲郎は納得して田舎に帰った。美月は深澤の言葉を思い出し、父がくれたおにぎりの礼を言った。
夜に病院に行くのが普通になる日が来ると確信し、そのためにどんな患者でも受けいれると誓った。
警察から界隈に変質者が出没していると連絡が入った。
救急患者で入院している男だった。
男が美月にのしかかった、桜庭瞬(北村匠海)は持病で苦しんでいるのもかえりみず、美月を守るために、飛びかかった。