海外ドラマ「ハンニバル」シーズン3 あらすじ
海外へ逃亡したハンニバルは、新たな地でも殺人と人肉料理を堪能する生活を送っていた。一度は、ハンニバルに殺されかけたウィルとジャックは、もう彼とは関わりたくないと思っていたものの、あるキッカケから再びハンニバルを追う事になる。
ようやく、ハンニバルを逮捕でき、精神科病棟へ入る事になったハンニバル。その後も、彼に憧れたサイコパスからの残虐な殺人事件が起こり、ウィルは仕方なくハンニバルの力を借りて、事件解決のために捜査に協力していた。
しかし、「レッド・ドラゴン」が現れてからは、なかなか犯人を捕まえる事が出来なかった。それでもウィルとジャックは諦めずに追い続けたのだが・・・。
海外ドラマ「ハンニバル」シーズン3
第1話「アンティパスト」
ハンニバルは新たな地で、これまでと同じように人を殺しては人肉料理を堪能する生活を送っていた。しかも、シーズン2で医者と患者の関係を終わりにしたベデリアと行動を共にし、一緒に生活していた。
ハンニバルは、自分の講演会に来てくれた男性を自宅へ招き入れ、ベデリアの目の前で殺した。ベデリアはただただ立ち尽くしていたが、ハンニバルは「殺人に加担しているも同然だ」と言い放った。
飛行機でイタリアへ逃亡したハンニバルだったが、ベデリアから「ウィルはまだ生きている」と聞かされる。それ以外にも、ずっと気にかけていた「ウィル」というフレーズを何度か耳にし、ハンニバルはウィルに対しての感情がまた思い出されていく・・・。
第2話「プリマヴェーラ」
物語は、シーズン2の最後、ウィルとアビゲイルがハンニバルにナイフで切り裂かれるシーンから始まる。その後、発見されたウィルは病院に搬送され、助かった。ウィルは、アビゲイルも一緒に助かったと思い込んで、幻覚を見ていたが、今度こそアビゲイルは死んでしまっていた。
それから8か月後、ウィルはかつてハンニバルに「床にある骸骨」の話をされた事を思い出した。イタリアの教会へお祈りに行くと、そこの床にも骸骨がデザインされていた。そして間もなく、残虐な遺体がこの骸骨の場所で発見されたのだ。
現場にいたウィルは、遺体から犯人を想像すると、ハンニバルはウィルがこの教会へ来る事を想定して行った犯行だと考えられる。
そして、ついに二人が再会しそうな時。お互い相手の存在に気付きながら同じ場所へいたのにも関わらず、顔を合わせる事はなかった。
第3話「セコンド」
何と、ジャックも生きていた・・・!残虐な殺人現場の教会へ行き、かつての仕事仲間と会話をした。職場復帰を進められたジャックだが、「怪物を探しに来たんじゃない」と言い、ウィルを探していた。
ハンニバルは、また知り合った男性を自宅での食事会に招待した。ベデリアも含めて食事会を始めようとしたその時、ハンニバルは鋭利な刃物でこめかみを一突きした。このままでは可哀想と感じたベデリアは素早く死なせてあげると、「君が殺した」とハンニバルに言われてしまう。そして料理をして、また別の来客に食べさせた。
ウィルは、チヨという日本人女性に出会った。チヨは、ハンニバルの事をよく知る人物で、屋敷には動物と化した人間を長い間監禁していた。ウィルは、チヨに見付からないように監禁された人間を逃がしてあげた。さらには、別に監禁された人間が脱走して襲い掛かるが、チヨが殺した。
第4話「アぺリティーヴォ」
前回、重症のウィルの元に面会に訪れたのは、アビゲイルではなくチルトン博士だったのだ。お互い心にも身体にも傷を追った二人は、ハンニバルについて話をした。チルトン博士は、ハンニバルに復讐をしようと考えているが、ウィルはそんなことは不可能だと言い放った。
無事に退院したウィルの元に、ジャックが訪れた。久々に再会した二人だったが、ウィルは前回ハンニバルを逃がそうとした事をジャックに打ち明けた。最初はジャックと共にハンニバルを逮捕したいと思っていたウィルだったが、ハンニバルと関わるうちに彼のことを本当の友達だと思うようになっていったのだ。
一方、ガンを患っていたジャックの妻が亡くなった。彼女に似合う白いドレスに身をまとい、最後のお別れをした。そこにウィルが駆け付けた。ジャックは、「覚悟はしていたが、やっぱり悲しい」とウィルに語った。すると、沢山ある花束の中にハンニバルからの手紙が添えられていた・・・。
第5話「コントルノ」
アラーナは、以前ハンニバルの事を信じ切っていた為、ハンニバルの趣味には詳しかった。好きな食器のブランド名や、いつも白トリュフを好んで料理していた事から、今どこで生活しているのかを、見つけ出す事に成功した。
ウィルは、チヨと共にハンニバルを探す度に出る事にした。互いに被害者であり加害者である二人は、お互いに魅力を感じながらも、夜間列車に乗り込んだ。寝ているウィルが夜中目覚めると、チヨの姿は無かった。ウィルが探すと、窓の外を眺めていた。近寄って話しかけると、チヨはウィルにそっとキスをし、突然突き飛ばした。突き飛ばされたウィルは、列車から落とされてしまった。
一方、いつものように平然と人を殺したハンニバルの元に突然現れたのは、ジャックだった。ハンニバルに気付かれないように音楽を大音量で流し、背後から近づいたのだ。そしてハンニバルに殴りかかり、窓から突き落とした。血だらけで重症のハンニバルだったが、脚を引きずりながら逃げて行った・・・。
第6話「ドルチェ」
かなり負傷しているハンニバルを、一緒に生活しているベデリアが助けた。まだ完治したわけではないものの、歩けるまでに回復したハンニバルはもうここには居られないと感じた。荷物をまとめて逃げようとしたが、ベデリアは一緒には行かなかった。
ハンニバルが居なくなってから、ウィルとジャックがベデリアの元を訪れた。この事に気付いていたベデリアは、予め自分に薬物を打ち、朦朧としてまともに会話が出来ない状態になっていた。
その後、ウィルは”あの教会”でハンニバルと再会した。目の前には自分をめった刺しにした人間がいるが、何も出来ずにいた。そして二人並んで外を歩いている時に、チヨが遠くからウィルの事を銃で撃った。重症化したウィルを自宅に運んだハンニバルは、意識が朦朧とするウィルに、無理やり香草スープを飲ませた。
その後、ウィルを助けようと来たジャックも捕まってしまった。ハンニバルにリラックスする薬を盛られたウィルとジャック。意識があるが、身動きが取れず・・・。
第7話「ディジェスティーヴォ」
ハンニバルに殺されそうになったその時、懸賞金目的で複数の男達が侵入してきた。懸賞金がかかっていないジャックは逃れたが、ハンニバルとウィルは何処かへ連れて行かれてしまう。目を覚ますと、あの「豚小屋」にいた。ハンニバルの仕業で、自分の顔を犬に食べられたメイスンは、復讐のために殺し屋を雇ってハンニバルとウィルを連れて来させたのだ。
豚小屋に監禁されているハンニバルの元に、アラーナがやって来た。彼女は、ハンニバルからウィルを守りたいと思っていたが、今ウィルを救えるのはハンニバルしかいないと思った。
監禁されているハンニバルはアラーナに助けられ、約束通りウィルを助けに向かった。そして、メイスンは、長いあいだ酷い事をしてきた妹の手によって殺された。
一方、ハンニバルに助けられたウィルは、もうハンニバルとは今後関わらない事を決めた。「さようなら」とウィルの元をあとにしたその時、ジャックを含むFBIによってハンニバルは逮捕された。
第8話「レッド・ドラゴン~序章~」
ハンニバルが逮捕されて3年後・・・。13人もの人を殺害し、そのほとんどが彼の胃袋の中に消えた事実から、ハンニバルは精神異常者とされ、死刑はま逃れた。
ウィルは結婚していて、妻とたくさんの犬と共に平凡に暮らしていた。そんな時、噛み付き魔による残虐な殺人事件が起こる。ウィルはもう捜査には協力しないと決めていたが、ジャックから頼まれたて妻の後押しもあり、また捜査に参加する事になった。
ウィルは、事件の犯人を見つけ出すには、ものの見方を変えて、誰かの意見が必要だとジャックに話した。そして、ハンニバルに面会しに行った・・・。
第9話「レッド・ドラゴン~誕生~」
ウィルは、面会に行ったハンニバルに事件の資料を渡し、一緒に考察した。ハンニバルの予想は、犯人は月明かりの下で血だらけになる男だ。血液は、月明かりの下で見ると黒く見える。おそらく犯人は全裸になって、この「黒い血液」に浸っていたという。
犯人は、背中に大きくタトゥーがあり、全身血だらけで叫び続ける精神異常者だ。おそらく言語障害もあり、人と話す事が苦手なサイコパスだ。そして、ついにそんな犯人から、ハンニバルあてに直接電話があった。
一方、再び捜査に協力しているウィルは、犯人になりきった考察をしているうちにまた悪夢を見る日々を送っていた・・・。
第10話「レッド・ドラゴン~覚醒~」
犯人は、ハンニバルの弁護士を装って直接電話をした。サイコパスである犯人が、最も尊敬する人物こそがハンニバルなのだ。そして、犯人は自分が「レッド・ドラゴン」になりたいという事も伝えた。
そして、目の不自由な女性に近づき親しくなると、麻酔で眠るトラに触らせた。一歩間違えれば噛み殺されてしまうというスリルが、たまらなく嬉しいのだ。やがて、身体の関係を持つが、女性はこの男の本当の姿は知らないでいる・・・。
男が心底愛しているのは、目の不自由な女性ではなく、「赤い竜」という絵画だ。ある日、美術館へこの絵画を探しに行った男は、警備員を殴り倒し、赤い竜を食べた。足早に美術館を出ようとしたが、エレベーターでウィルと遭遇する。不審に思ったウィルが追いかけるが・・・。
第11話「レッド・ドラゴン~葛藤~」
レッドドラゴンの犯人は、ハンニバルに今自分がどうしたら良いのかを相談した。まるで、精神科医と患者のように、ハンニバルの言動一つ一つを信頼しきっている。すると犯人は、次の標的をウィルだと指名した。ハンニバルは、「私の家族ではない」と言い、家族がいるウィルを狙わせた。
ウィルが不在中、犯人は妻と子供を狙って自宅に近づいて来た。何かが怪しいと気付いたウィルの妻は、子供を連れて車で逃げた。しかし、銃撃されてしまい、病院に運ばれた。そこに駆け付けたウィルは、愛する妻と子供が狙われた事に苛立ちを隠せなかった。
ウィルの家族を殺す事で、自分の中に宿る竜から脱皮するのだと思い込んでいたが、殺害計画が失敗して更に凶変していく・・・。自分に自信がなくなっていった犯人は、唯一、心を開ける存在の目が不自由な彼女とも、距離を置く事にした。
第12話「レッド・ドラゴン~暴走~」
ウィルとチルトン博士は、犯人をおびき寄せるために自分達の顔写真と居場所が特定できる情報を新聞に載せた。侮辱的な言葉まで載せられた事で、かなりプライドを傷つけられた犯人は、チルトン博士を誘拐し、死ぬ寸前まで痛め付けた
チルトン博士が痛めつけられる瞬間を撮影したDVDが、送られて来た。それを見たウィルとジャックは、酷く落ち込み、全てはハンニバルの仕業だと分かった。
ウィルとジャックは、重症のチルトン博士の元へ行った。ほとんど呂律が回らなくなっているチルトン博士は、ウィルに「こうなると分かっていて自分をハメたな」と言い放った。
第13話「羊の怒り」
犯人は、目の不自由な女性と出会ってから殺しはもう辞めたいと心から思っていたが、それでも竜を殺す事が出来なかった恐怖から、彼女と共に死ぬ選択をした。しかし、結局彼女を殺す事は出来ずに自殺した。
ウィルは、ハンニバルにレッド・ドラゴンが死んだ事を伝えに行った。ウィルに依存しているハンニバルだったが、どうやらまた騙されていたようだ・・・。実は犯人は死んでおらず、ウィルは誘拐された。しかし、ウィルは無傷のまま解放されたのだ。
レッド・ドラゴンを捕まえるためのオトリとして、ハンニバルを塀の外へ連れ出した。ウィルと一緒にいるところを、銃撃されたハンニバル。その後、ナイフで攻撃されたウィルだったが、無事にレッド・ドラゴンを殺した。
「これは、我々のためだ」と言うハンニバルの肩を抱き、「素晴らしいよ」と呟くウィル。そして二人は、愛し合うかのように共に崖から落ちたのだった・・・。
感想(ネタばれあり)
もう!!衝撃的すぎるラストでしたね。ウィルは、殺人鬼であるハンニバルに好意を寄せてはいけないと思いながらも、心の片隅で愛し続けていたのですね。その気持ちを全て理解していたハンニバルも凄いですが、やはり最終話が本当に凄かった。
途中で、「これから、どんな終わり方になるのだろう」と先が読めなかったのですが、ハンニバルと一緒に自殺するウィルの表情が何ともエモくて。愛とは、ただ異性とのSEXや家庭を持つだけではなく、こんな愛の形があるなんて・・・と、引き込まれました。
正直、グロテスクな殺人現場ばかりが映し出される作品ですので、見るに耐えられない部分もありましたが、全てを通して見終えてからの最終話ラスト10秒くらいを思い返すと、全てが繋がりますね。