帰って来た！桜木健二
かつて、落ちこぼれだった龍山高校から東京大学合格者を輩出し、現在は進学校となるきっかけを与えた元暴走族の弁護士・桜木健二（阿部寛）。
偏差値32で経営破綻寸前の龍海学園で、元龍山高校教師であり、現在は龍海高校教頭である高原浩之（及川光博）が桜木による再建案を提案する。
その依頼を引き受けたのは、元教え子でかつて桜木の法律事務所のもと働いていた弁護士、水野直美（長澤まさみ）であった。
行方不明になっていた桜木は、水野の後輩であるI T企業の社長・坂本智之（林遣都）が水野に依頼を受け、探し出すことに成功した。
桜木との取引の末、水野のサポートとして龍海高校の東大生輩出に協力することを承諾した。
ところが、自由な校風を理想に掲げる理事長・龍野久美子（江口のりこ）は進学校に反対し、自身が東大出身者で辛い思い出がある故に断固拒否をしていた。
しかし三年前、久美子が理事長になったことで生徒たちの学力が著しく低下し、学力の低下も逼迫していた。
定例理事会で元理事長の龍野恭二郎（木場勝己）率いる進学校賛成派と、久美子率いる反対派に分かれ、高原が交渉の末進学賛成派が多数決で決定した。
それでも断固反対という久美子に、恭二郎は高原に東大生を今年で５人出す条件で、東大専科を作ることを約束した。
バカとブスほど東大に行け？
東大専科を作り、壇上で挨拶する水野に生徒は耳を傾けなかった。
桜木はその姿を見て生徒に「東大になんか絶対行くな」と一喝する。
２年前、偏差値４５の学校で８人中１人だけ受からなかった米山圭太（佐野勇人）は合格発表の夜に桜木の前で自殺を図った。
桜木は今でもその件に自責の念を感じ、ネットでも桜木批判の記事が絶えなかったことから「東大へ行け」を一切言わなくなってしまった。
過去を一切知らない生徒たちは、その演説に対して様々な見解をもっていたが、特に不満を持っていたバトミントン部主将の岩崎楓（平手友梨奈）は友人の早瀬奈緒（南紗良）と愚痴をこぼしていた。
岩崎はオリンピック候補と言われている有望選手で、現在はダブルスでイワキヨペアとしてインターハイ準優勝をしている。
しかし、行きのコンビニで万引きしているところを桜木に目撃され、「数ヶ月後に推薦の大学は全てなくなる」と警告されたことに対し、怯えている様子だった。
言葉の暴力・SNSの暴力
挨拶の後、茶髪の学生が二人東大専科に入りたいと希望した。
その１人、岩井（西垣匠）と小橋（西山潤）が自ら髪を切ってくれと申し出、記念の動画を撮っていたところ、後日動画がSNSに悪いようにアップされ、水野は生徒にまんまと騙される。
みかねた桜木は生徒の持っていたケータイを投げ飛ばし、桜木は「大人が子供に何もしないと思ったら大間違えだ」と忠告した。
後に、釣りをしていた桜木の元へ二台のバイクが近づき、茶髪の２人組が桜木を海へ突き落とした。
散々罵った後にカフェで休憩していたところに、海へ突き落としたはずの桜木が鉄パイプを持って登場した。
元暴走族の片鱗を見せるかのように茶髪の２人組から一台バイクを奪い、学校の中へ逃げる２人をバイクで追いかける。
桜木は２人を追いつめ、人を叩き、罵り真面目に生きている人間の足を引っ張るような行動に疑問定義し、持っていた鉄パイプを生徒のギリギリまで振りかざした。
少年の片方は失禁し、うしろに群がっている生徒たちに面白半分で動画撮影をされてしまう。
桜木は心身ともに性根尽きた２人に対し、「世の中なめるな」と今までの彼らが犯してきた過ちを諭した。
それぞれの正体とは
その夜、カフェで茶髪の2人組が桜木たちを追い出すよう依頼をした張本人・瀬戸輝（高橋海人）と密会をしていた。
瀬戸は亡くなった両親に代わって姉と共同でラーメン屋を営んでいる。
また、岩崎と早瀬と仲がよく、岩崎の万引きも止めていたが、彼は一体何者なのか。
また、動画をアップしたのは岩井・小橋ではなく本当は進学校反対派で、桜木たちに脅されてやむなく賛成派に切り替えた龍海学園校長・奥田義明（山崎銀之丞）であった。彼の思惑とは、、、？
桜木は学校の帰り道に岩崎が万引きをしたコンビニへ行き、５０００円を店長に渡す代わりに防犯カメラの内容を見せてくれと取引する。
店長も万引きには気づいており、その代金も含めての金額を渡していた。
同じその夜、水野は坂本に連絡し、今後の相談や桜木を東大専科に残す取引となった多くの請求書について愚痴を吐いていた。
坂本は電話中のところ社員に声をかけられ電話を途中で切ったが、その社員の正体は桜木が行方不明になった原因でもある米山だった。
米山は桜木を潰すチャンスを手にし、不敵な笑みを浮かべた。