能楽一家の素晴らしい家族旅行が終わる
観山寿一(長瀬智也)は覆面レスラーのファイトマネーを貯金して、スパリゾートハワイアンへ家族旅行に出発した。
父・観山寿三郎(西田敏行)は昔付き合った女性たちと、別れの挨拶をするためにに寄り道をする。子供達はそのことにドン引きしてしまう。
元看護婦で結婚の約束をまでしていた、まゆみ(紫吹淳)は温泉旅館の女将におさまっていた。
まゆみの旅館にはスーパー銭湯のアイドルグループ「潤沢」のリーダー「たかっし」(阿部サダヲ)が泊まっていた。
他のメンバーが豪雪のために来られず、「たかっし」に頼まれ、寿一、寿限無(桐谷健太)、踊介(永山絢斗)は代理メンバーとなり、スパリゾートのステージにあがることに。
ステージは大盛況に終わる。
父、寿三郎もお得意の「マイ・ウェイ」を熱唱して観客を酔わせる。
家族の距離は縮まり、帰りの車の中は大合唱になった。
「殺気がある!」元妻に罵られ意気消沈。観山家に泥棒騒ぎが……
寿一は息子・秀生(羽村仁成)の親権をめぐり元妻ユカ(平岩紙)と対立する。
そのため秀生は能の稽古に来ることができくなくなる。
そんな折、観山家で次々と家宝の能の面や道具が消える事件が発生する。
寿三郎は誰かが盗んでいると主張するが、誰も信じない。
家族全員、寿三郎が旅行のときのように道具を持ち出し、女性にプレゼントしていると勘繰っていたのだった。
末広涼一(荒川良々)は物を盗られ妄想ではないかと推測する。
寿三郎が認知症を再発させている可能性が出てきた。
一方、志田さくら(戸田恵梨香)は前回、寿一に告白した返事を待っていた。
寿一は前の結婚に失敗し、ユカに罵倒され、すっかり結婚というものに絶望していた。
人を幸せにする自信がないと正直な気持ちを打ち明ける。
さくらは尻込みする寿一をものともせず、グイグイ迫る。
寿一は存在が大きすぎて、近くにいる人には圧が強すぎた。
山賊抱っこをしてもらったときのように自分は寿一を上から見ることができるから、大丈夫だと胸をはった。
寿一はさくらを山賊抱っこをすると、そのまま二階に駆け上る。
さくらを畳に寝かしつけると、寿一はグローブをつけて、稽古場に向かう。
寿一が暗がりで蹴り倒したのは、侵入してきたのは「泥棒」だった。
「泥棒」の正体は体験入門中の生徒だった。
最初から能道具を盗むつもりで、下見に来ていたのだ。
父の衰えは止まらない、寿一がとった行動は?
「泥棒」の仕業だと言った寿三郎の言葉は本当だった。
認知症ではなかったと安心していると、要介護2の査定が届く。
秀生と会えなくなり、寿三郎は気力を失ってしまう……
寿一はユカに土下座し、せめて寿三郎が生きている間は秀生を能の稽古に通わせて欲しいと頼んだ。
折しも施設の参観日。
秀生は能の稽古がしたくてたまらんくなり、パニックに……
ユカの再婚相手・早川トオル(前原滉)は自分が秀生の父親になると言っていたが、すっかりおじけづいてしまう。
寿一は秀生を観山家に連れ帰り、再び寿三郎に能の稽古をつけてもらうことになった。
再びの寿固め、幸せにします!
ネットニュースでスーパー世阿弥マシンの正体がブリザード寿だという噂が流れていた。
そんな中、ファイト中、寿一は勢い余って、さくらの見守る中、ブリザードの必殺ワザ寿(ことぶき)固めを決めてしまう。
そこでさくらにプロポーズして、観客席のさくらは歓喜した。
しかし、弟・踊介はさくらにぞっこんで、プロポーズするつもりでいる。
さくらと相思相愛だと知られたら、観山家に騒動が起こるのは間違いない。
さらにス-パー世阿弥マシンの正体がだんだんと世間に知られ、寿一は追い詰められていくのだった。