芸養子の寿限無が腹違いの兄弟だと発覚!
観山寿一(長瀬智也)は覆面レスラーとしてリングに立つ傍ら、能楽の家元・観山家に戻り、宗家で修行を続けていた。
ある日、父観山寿三郎(西田敏行)から衝撃の事実を知らされる。
芸養子に入りずっと観山家を支えていた観山寿限無(桐谷健太)は寿三郎が外の女性とに作った子供で、寿一と腹違いの弟だった。
寿限無は舞台の直前までは何事もなく受け入れていたが、道成寺の舞台が始まる直前、いままでに鬱積していた怒りが爆発!
寿三郎を「クソじじい」と罵った。
家族の和解のために家族旅行を計画
寿限無の「道成寺」は成功し、絶賛されたが、すっかりやさぐれてしまっていた。
また長田大州(道枝駿佑)も反抗的な態度を隠さない。
ぎくしゃくする観山家をもう一度、結びつけたいと寿一は家族旅行の計画を持ちかける。
寿一は25年前に行ったハワイ旅行のように、家族と笑い合いたいと思っていた。
ハワイ旅行の思い出話をするうち、母も一緒に行ったが、病が悪化しており、ずっとホテルの部屋に籠っていたことを思い出す。
みんなが笑顔だったのはこの写真は、母が撮ったものだからだった。
寿一は記憶を都合のいいように書き換えていたのだ。
寿限無の反抗的態度は変わらず、旅行も拒否する。
寿一は寿限無をさんたまプロレスの道場に連れていき、思いっきり自分を殴らせる。
寿限無は自分の思いをぶちまけた。
宗家を継承できるのは寿一しかいないと、ずっと帰りを待ち続けていた。
寿三郎の血を引いていると知った今、宗家になる資格は自分にもあると、後継者宣言をするのだった。
「後を継ぎたいなら、能で俺に勝ってみろ!!」と寿限無は寿一に宣戦布告。
志田さくら(戸田恵梨香)には寿一が覆面レスラー・スーパー世阿弥マシンであることがすっかりバレていた。
さくらは世阿弥マシンを「好き」と言うのだが……
弟の観山踊介(永山絢斗)はさくらにぞっこんのようだ。
寿一はO.S.D(秋山竜次)を身替りにして世阿弥は自分ではないことをアピールしようとするが、あっさりとさくらに見抜かれてしまう。
いろいろあったがついに家族旅行が決定!でもまだ何かあるの?
家族旅行に暗雲が……
寿三郎の糖尿の数値が悪く、旅行は危険だと医師は止めようとする。
しかし、寿一は食い下がり、あのハワイ旅行を超える、家族で笑いあえる旅行を実現させたいと訴えるのだった。
医師も、寿一の数値が良好になったらと、許されることになり寿三郎はスクワット、ウォーキング、野菜中心の食事に励むことになる。
兄弟たちは介護の練習を繰り返す。
そして、寿三郎は全ての数値をクリア。
晴れて旅行に行けることになった。
ところが旅行前日、寿三郎はさくらが同行することを拒んだ。
そして、寿三郎はかつて婚約した看護師のまゆみと会いたいと言う。
急性アルコール中毒で搬送された時に、面倒をみてくれたのがまゆみだった。
寿三郎はまゆみにプロポーズしたが、その後人間国宝に認定され、結婚はうやむやになってしまう。
まゆみにもう一度会って、謝りたいと寿三郎は言うのだった。
やっと家族旅行に出発!でもまた脱線
さくらを置いて、やっと家族旅行の出発の朝が来た。
寿限無も大洲も参加する。
出発したばかりなのに、高速道路で寿三郎は途中で降りるように指示をする。
柏では寿三郎が10年前イタリア公演の時に通訳を務めた、ちはる(田中みな実)が農園を営んでいた。
「ジュディ! 会いたかった!」
寿三郎をひと目見た、ちはるは駆け寄って抱きしめた。
25年ぶりの観山家の家族旅行はまだ始まったばかり。
寿三郎の思い出の女性は、まゆみだけでなく、次々と出現。
寿一たちは振り回されるのだった。