別れのときが近づく……
渚海音(石原さとみ)は海から来た人魚。
星ヶ浜の環境を守るために、人間の姿をして鴨居正(橋本じゅん)のめいと偽って海洋学者として活動していた。
蓮田トラストのリゾート開発の環境アドバイザーとして参加しながら、星ヶ浜を守ろうとした。
蓮田の次男は開発部長として、プロジェクトを進めながら、母が亡くなった星ヶ浜を守ろうとしていた。
長男・蓮田光太郎(大谷亮平)の真の目的は星ヶ浜の海底資源だった。
海底資源を発掘すると、星ヶ浜の生態系は壊れてしまう。
そのため、倫太郎と光太郎は対立。
一旦、リーダーを外されたが、父蓮田太郎(鹿賀丈史)の力で倫太郎は返り咲いて、再び海中展望タワーの実現を目指すことになる。
兄2人の対立を見かねた三男・蓮田榮太郎(渡邊圭祐)は会社の株を中国系ビジネスマンに売却し、取締役に就任して星ヶ浜のプロジェクトの廃止を提案した。
一方、海音は次第に人間の姿ではいられなくなっていた。
博物館で星ヶ浜の人魚伝説を知り、海に去ろうと決意する。
しかし、既に海音は海に帰れない身体になっていた。
倫太郎は海音を避けるように……
倫太郎の胸の中で意識を失った海音は病院に担ぎ込まれていた。
倫太郎は鴨居からもうこれ以上、海音に関わらないでほしいと頼まれ、連絡を断つと決意する。
一方、取締役に就任した榮太郎はリゾート開発を一旦白紙に戻すと告げる。
榮太郎が新たに立ち上げた企画は深海の未来都市計画だった。
海音の元へ宮前藍花(今田美桜)が訪れたが、実は倫太郎に頼まれていた。
鴨居は大学の運営側から海音の経歴詐称について教授会で説明することになる。
開発が白紙になり落胆してもおかしくない倫太郎だったが、榮太郎の気持ちを尊重して
「お前の好きにすればいい」と伝える。
研究室に来た海音は経歴は全て嘘だったと打ち明けた。
1年の期限で星ヶ浜を守るために海からやってきたのだ。
海音は藍花のすすめで倫太郎に会うために蓮田トラストに向かった。
しかし、倫太郎の姿はない。
一足違いで倫太郎が蓮田トラストに着いたとき、倫太郎の書いた開発模型の付箋には、海音からのダメだしメッセージが一杯だった。
付箋を見ながら倫太郎は海音との思い出に浸り、涙した。
運命の教授会
教授会の朝、鴨居は間違った場所と時刻を海音に伝えていた。
責任は全部自分が負えばいいと考えていたからだ。
しかし、海音の論文の学術的価値の高さは打ち消しようのないものであると、教授達も認める。
そして、海音は教授会に現れ、 Mr.エニシ(福山翔大)の撮影する中、真実を打ち明ける。
海音が、自分の正体を語ろうとしたとき、突如現れた倫太郎は澪をかばうと共に
「地上で一番好きだ」と叫んだ。
言い終えて立ち去った倫太郎を海音は追いかけた。
榮太郎は株を買い占めた中国系ビジネスマンから、実は海中都市計画はカジノを作ると告げられる。
それを知った榮太郎は辞表を提出し、蓮田トラストを去った。
その夜、やっと光太郎、倫太郎、榮太郎の3兄弟はやっと和解し、酒を酌み交わした。
そこで、会社乗っ取りを防ぐ手立てを考える。
倫太郎に危機が……
翌朝、研究室の前にいた凛太郎と海音の前に教授会に参加していた研究者の一人が現れた。
「あなたは何者です?」 と海音に迫ると、海音は逃げ出して道路に飛び出してしまった。
前方から大型車両が向かってくるのを、倫太郎が覆い被さって海音を守った。
倫太郎は意識不明の重体となる。
しかし、海音の地上に残る時間は残されていなかった。