ドラマ「コントが始まる」第2話あらすじ・ネタバレ【コント「屋上」】
自宅の買ったばかりのマンションの屋上テラスで和む中年夫婦は、隣のビルで遺書を持ち思いつめた表情の若者と遭遇する。
毎回恒例のコントの前フリをマクベスのマネージャー楠木実籾(中村倫也)自分のPCで見ていると、高岩春斗(菅田将暉)が楠木に会いに来る。「撤回して、もう一度一緒にチャレンジしよう」とコントトリオマクベスの解散を決めた春斗に解散を考え直すように詰め寄る。
10年やって売れなければ、解散すると親と約束した、と言う春斗に、楠木は「親のせいにするな」と自分たちが続けたいかどうかだ、と言う。
潤平の10年隠してきたヒミツ
美濃輪潤平(仲野太賀)は、同じお笑いコントトリオ(マクベス)の一人、春斗にヒミツにしていることがあった。
文化祭で「コントをやろう」と春斗を誘う前に、先に二人の生徒にコントをやろうと声を掛けていたことだ。
二人目が朝吹瞬太(神木隆之介)で、瞬太は文化祭を休むと言い、台本を作ったのが春斗なんだったら、春斗を誘ったら?と言われたので、三人目に誘ったのだった。
学校全員を笑わせたいと言っていた潤平だったが、文化祭でコントをやりたかった本当の理由は、思いを寄せる岸倉奈津美(芳根京子)を振り向かせたい、ただそれだけだったのだ。
文化祭のコントの幕が上がった時、瞬太がゲーム大会で優勝したせいで、観客がほとんど入っていなかったことに春斗はがっかりしていたが、潤平は奈津美の姿をはっきり確認できるとテンションが上がる。
10年後、その奈津美と結婚を意識するようになった潤平がこれ以上奈津美に辛い思いさせたくない、と「マクベス解散」を奈津美本人に告げると、「辛いなんて思ったことはない、全く後悔してないから、潤平選んで良かったって思ってるよ」と優しく言うのだった。
売れない芸人で迷惑をかけていると思っていた奈津美は、マクベス解散を望んではいなかったのだ。
「本気で続けたいなら、応援するから」。
潤平と奈津美は今でも仲良しだった。
瞬太の書いた「遺書」での本音
そんな中、春斗は潤平が自分よりも前に二人もコントを誘っていたことを瞬太から聞いてしまう。
モヤモヤしていると、隣りのマンションに住む中浜里穂子(有村架純)に声を掛けられ、
里穂子の働くファミレスで瞬太が「遺書」を書いていたということを告げられる。
遺書はコント「屋上」で使う小道具だから、と取り合わない春斗に、里穂子は瞬太は5年前、プロゲーマー時代のインタビューで「27歳までに死ぬ」と答えていたこと、瞬太の
28歳の誕生日は明日だということで、心配する里穂子。
瞬太はそういうヤツだ、と春斗は取り合わない。
その夜、春斗は潤平が自分よりも前に、二人コントに誘っていたことを潤平に問い詰める。
「こんな大事なことを言い合えない俺たちってどうなの?ヒミツにされたこの10年が今どんだけ傷つけてるかわかるか?」と怒る春斗。
「マクベスやったことを後悔してんのか?」
と聞かれ、「当然だろ、知ってたら引き受けてなかった」と売り言葉に買い言葉で喧嘩になってしまう。
その頃、瞬太は里穂子の妹、中浜つむぎ(古川琴音)が働くスナックで誕生日を祝ってもらっていた。
ケーキのろうそくを「消したら終わっちゃうんでしょ?」と消せないでいる瞬太。
里穂子から聞いた瞬太の「遺書」のこと気になった春斗は小道具の遺書の中身を読んでしまう。
そこにはコントには必要がない「中身」が書かれていた。
慌てて、瞬太に「今どこ?」と電話をする春斗。
場所を聞いて、「今から行くから、絶対動くなよ」と慌てて飛び出した。
瞬太は人生で一度だけホントに死んでもいいかなと高校二年の時に思ったことがあった。
高校の屋上で、その時目の前に現れたのが、春斗だった。
春斗に同級生の告白前に死ぬのは辞めてくれ、と言われ瞬太は思いどどまる。
体育倉庫に奈津美を呼び出した潤平は、入念にアキレス腱を伸ばしていた。
そこに奈津美が来て、敢えなく撃沈。
その様子を見ていた春斗と瞬太は、笑いをこらえながら潤平の報告を聞く。
その後何度となく、奈津美に振られ続けていた潤平だったが、春斗に「相方はお前しかいない」と言われているのを瞬太はうらやましく見ていた。
5年後、ぷよぷよの大会で優勝したものの、一人孤独で虚しい自分よりも、鳴かず飛ばずで全く売れない芸人を続けている春斗と潤平の方が自分より輝いて見え、順調だったプロゲーマーの道を捨て、マクベスに加入することになる。
その時、頭を下げてでもマクベスに入れてくれ、と言うつもりだったけれど、春斗から「マクベス入る?」と誘ってもらえて、瞬太は春斗は誰かの願いや夢を叶える人なんだと確信したようだった。
春斗の言葉に導かれて間違ってたことなんか一度だってない、と瞬太は思っていた。
春斗が来るまで動かずに待っていた瞬太は、これは何だ?と春斗に遺書を投げつけられる。
「もう数えるほどしか一緒に舞台に立てないんだな、って思ったら全部のネタが愛おしくなって」
という屋上で自殺しようとしている若者の気持ちになって書いてみたという瞬太に、心動かされる春斗。
そこに里穂子が登場する。
「わたしの勘違いで良かったです」
春斗と潤平風の仲直り
瞬太の件が解決すると、春斗と潤平のいざこざの話に。
潤平の4年前のブログには・・・
高校の帰り道にHとSとよく来たポンペイ。
Hとコンビを結成した思い出の店。
昔のオレに一言。
オマエの選択は間違ってないぞ。
と書いてあった。
「C級芸人のB級グルメ」というブログで、2年前に更新が止まっているブログだった。
次の日の舞台で、潤平は屋上のネタにこだわっている感じだった。
それがわかったのは、本番前の僅かな時間だった。
潤平に屋上からテラスに飛び込むシーンをいつもより気持ち遅らせるように頼まれた瞬太。
そして、本番前念入りにアキレス腱を伸ばしだした潤平。
それで、高校2年の潤平の告白の場面が春斗と瞬太の二人の脳裏に蘇った。
何かしようとしている、とわかったのだった。
潤平の入れたアドリブは、最後ハッピーエンドになる前に、潤平扮する夫婦の奥さんの方が、旦那さんを演じる春斗に、
「わたしからもお礼を言わせて。あなたを選んでよかったわ。ホントよ」
それは潤平なりの謝罪だった。
そして、瞬太までもがアドリブを入れる。
「命を救っていただき、ありがとうございました!
もう二度と死のうだなんて思いませんから。安心してください」
それは、瞬太の感謝の言葉だった。
次回予告・コント『奇跡の水』
兄弟を演じる春斗と潤平。
そしてナゾの男の瞬太。
誰が見ても怪しい水を崇拝する兄とそれを説教する弟をテーマにしたマクベスの前フリコント。
「ウチのお姉ちゃんはヤバい」
「危うさで言ったらうちの兄貴の方が断然上だ」とつむぎと春斗。
まっすぐしか進むことができない、傷ついた2組の兄弟が登場。
問題を抱える2つの兄弟。
関わるはずもない2組の関係には共通することが存在していた。
孤独に陥りやすい現代社会情勢に、だから届けることができる思いが詰まった第三話。
笑顔あふれるクライマックスに乞うご期待!