助けを求めてきた1人の少女。
才能を巡った嫉妬の渦が事件を引き起こします。
天才少女
青柳靖(吹越満)と矢沢英明(田口浩正)は、青柳の恋人・妙子と共に歩いていると、1人の少女が助けを求めて青柳に抱きつきます。
少女の住む家に行くと、アートラボ社長・伊藤伸雄が亡くなっていました。
死因はヒ素中毒で、飲んでいたコーヒーにヒ素が混入されていたようです。
コーヒーカップが2つあったことから、誰かと会っていたとみて捜査を開始。
同居人
青柳たちに助けを求めた少女は伊藤の家で暮らす同居人、神崎えりなでした。
神崎は施設で育っていて、伊藤がその才能を見込み引き取ったようです。
伊藤の会社の副社長・村井洋子に話を聞きに来た小宮山志保(羽田美智子)と国木田誠二(中村梅雀)。
伊藤は画家を目指す若者たちの絵を安く売ることで、画家として生活できるよう支援していました。
そんな中、ラボ専属画家の尾上宗輔が村井を恨んでいた人物に心辺りがあると言い出します。
伊藤を恨んでいた人物
尾上の話から、浅輪直樹(井ノ原快彦)と新藤亮(山田裕貴)は、伊藤とトラブルを抱えていた小鳥遊を探ります。
神崎の才能にいち早く目を付けていましたが、伊藤に取られてしまいました。
伊藤には美術界の品位を貶めていたと、かなり深い恨みがあったようです。
若き才能
青柳と矢沢はショックで入院している神崎の病院にきていました。
伊藤と会っていた人物は自分の実の母親・神崎さつきだと言いだす神崎。
さらに、伊藤を殺したのは、さつきだと訴えます。
さつきは、えりなに絵の才能があると知った途端、自分が引き取りたいと現れたようです。
しかし、さつきに話を聞くと昨日は伊藤の家には行っていないと語り、その言葉に嘘はないようでした。
調査が進む中、伊藤が飲んだコーヒーに含まれていたヒ素の量は意外に少なく、どうやら日常的に摂取していた可能性が浮上します。
ヒ素は無味無臭のため、料理にいれても気づかれにくく神崎が料理に混ぜていた可能性も出てきました。
青柳は妙子に、神崎をしばらく面倒みながら様子を見て欲しいと頼みます。
アパートの大家の証言で事件の日、さつきは自分の家に居たことが証明されました。
青柳が神崎を問い詰めると、
「私、殺してない」と病室を飛び出してしまいます。
呪われた緑色
浅輪は妻・倫子の店にきて、ピスタチオのケーキを食べていました。
倫子から19世紀の画家にとって緑は、呪われた色と呼ばれていたと聞かされました。
気になった浅輪が伊藤の自宅を調べると、緑のカーテンが使用されているのを発見。
成分を調べてもらうと、パリグリーンと呼ばれる成分が検出されました。
一方、妙子一緒にいた神崎が突然苦しみだし病院に運ばれました。
緑のカーテン
小宮山は伊藤にカーテンを贈った、副社長の村井を問い詰めます。
伊藤の部屋のカーテンの写真を村井に見せると、自分が贈ったカーテンとは違うと言いました。
カーテンをすり替えた真犯は、専属画家の尾上でした。
伊藤たちはパリグリーンが使われたカーテンから日常的にヒ素を体内に取り込んでしまっていたのです。
そして事件の日、尾上がコーヒーにヒ素を混入し、致死量に至りました。
犯行動機は伊藤が神崎を特別扱いしていた事と、自分の才能を認められない嫉妬心からでした。
自分の方が才能はあると吠える尾上に浅輪は
「人を殺すために使う才能なんて絶対に認めない」と言い放ちます。
青柳なりの優しさ
才能を利用され続け、いつしか神崎は絵を描くことが嫌になっていました。
そんな神崎に青柳は
「君の人生は君のものだ」と背中を押します。
神崎がお礼に描いた青柳の絵は、実物よりかっこよく描かれていました。
彼女の目には、青柳の不器用な優しさが輝いて見えたようです。
「特捜9 season4第6話」あらすじ まとめ
嫉妬心は時に殺意に変ることもあるので怖いですね。
今回村瀬さんは登場しませんでしたが、次回予告には姿があったので楽しみです。