篠田が敬愛している人気ミステリー作家・秦野廉が13年ぶりに新作を発表することになった。
秦野は新作発表会見で「私は人を殺しました」と告白する。
人気作家が殺人犯となれば楽しみにしていた新作も発売中止になってしまう。
篠田は秦野の新作発売のため、麗子は顧問弁護契約を結ぶため立ち上がる。
第4話:あらすじ&ネタバレ
衝撃の告白
篠田敬太郎(大泉洋)は楽しみにしていたイベントの配信で忙しくしていた。
敬愛する女性ミステリー作家・秦野兼が13年ぶりの新作を発表することになり、その記者会見の配信を見守っていた。
会見がはじまると秦野は突如「私は人を殺しました」と告白する。
そして警察が指定された住所を調べると、男性の遺体が発見されてしまう。
しかしその後警察所に1人の女性が出頭してきた。
発見された男性の妻・清宮加奈子が真犯人として名乗りをあげてきたのだ。
加奈子が本当に犯人なら、なぜ秦野は自分が犯人だと告白したのか。
出版社が白河出版であることを知った麗子は、篠田を連れてさっそく出版社へと向かう。
殺人教唆
白河出版の現在の顧問弁護士は84歳の大ベテラン。
しかし現在スローライフ中で連絡が取れていないと白河出版の担当者たちも困っている様子。
今回のピンチを救うことで、世代交代として白河出版に顧問契約を結んでもらおうと考えていた麗子。
さっそく麗子は警察署から秦野の身柄を解放し、事情を聞くことに。
逮捕された加奈子は、秦野の家の家政婦だった。
今回の殺人のきっかけは自分の執筆した新作『甘い殺人』が原因だと語る。
この作品は、夫から暴力を受けていた妻が自殺を装って夫を殺すという物語だ。
加奈子はこの小説を読んで、夫への殺人を本当に実行してしまったのではないかと秦野は考えていた。
この場合、殺人教唆に問われる可能性も出てくる。
直接手を下さなくとも、人に殺人をさせる決意を生じさせれば罪に問われることがある。
しかし殺人教唆は本人にその殺人をさせたいという意志があったかどうかが重要となる。
秦野にはその意志はなかったと見られ、殺人教唆には当たらないと麗子は言う。
親子
麗子は妻の加奈子にも話を聞くことに。
しかし加奈子は忙しくてなかなか原稿を読む時間がなく、小説は読んでいないと語った。
つまり今回の殺人に小説は無関係ということになる。
篠田は殺人が起こったマンションの近くで加奈子の娘・希と出会い事務所に連れて帰る。
秦野が書いた小説に出てくる胡桃沢啓二が好んで食べたチョコレートを希に振る舞う。
そんな中、事務所に帰ってきた麗子に希は、母を助けて欲しいと訴える。
お母さんは絶対に殺していない、何でもするから助けて欲しいと言う希。
しかし麗子は希の依頼を断った。
麗子は希にあの小説を読んだのか聞くと、関係ない弁護士に答える必要はないと部屋を出て行ってしまう。
篠田は独自に加奈子の家庭環境について調べていた。
暴力を振るう父親に耐えきれなくなり、希が包丁を持ちだしたことがあるという情報を掴んだ。
もしかすると加奈子は希を庇っているのではないか。
そんなとき、事務所に再び希がやってきて「お父さんを殺したのは私です」と告白する。
小説を読んで決心がつき、犯行に至ったと。
警察に自首すると言った希は「担当の刑事が胡桃沢刑事みたいな人だったらいいな・・・」とこぼした。
その言葉に麗子は何かを確信し、自首するのは明日にしなさいと告げる。
作品のため
麗子と篠田は、秦野の仕事部屋へと向かった。
加奈子から夫が自宅で死んでいると連絡を受けた秦野は、もしかしたら娘の希が小説を読んで実行してしまったのかもしれないと加奈子に吹き込んだ。
このことは2人だけの秘密にしようと加奈子を説得。
加奈子は娘が犯人だと思い込み、娘は母がやってしまったと思いお互いを庇おうとしていた。
しかし加奈子も希も小説を読んでいなかった。
希は胡桃沢啓治の啓治を『刑事』だと勘違いしていた。
これは作品を読んでいる読者なら誤解しない名前だ。
つまり小説の内容を知っていてその通りに犯行を実行することができたのは、作者である秦野だけだ。
全ては作品にリアリティを持たせるためだった。
13年前に出版した小説が評論家から酷評されて以降、自信が持てなくなっていた秦野。
加奈子の家をモデルに書いた今回の小説を母と娘のどちらかが読めば犯行を実行してくれると思った。
しかしどちらもなかなか犯行に及ばないから、自ら犯行を実行したと言う。
人を殺さなくても先生の作品の素晴らしさは絶対伝わったはずだと残念がる篠田。
亀裂
出版される前に秦野が犯人であることが分かり、白河出版は殺人犯の小説を世に出版しなくて済んだと大喜び。
手柄をあげた麗子と顧問契約の話を進めようとしていた。
そんな中、担当編集者は手のひらを返したように秦野の小説を酷評。
敬愛する秦野を侮辱された篠田は怒り、勝手に顧問契約の話を断ってしまう。
せっかくの高額案件を破談にされたことで麗子は怒るものの、僕はあやまらないと拗ねる篠田。
篠田は栄治と秦野作品について語り合った日を思い出していた。
大学のミステリー研究会の話を楽しそうに語っていた栄治。
そんな栄治に篠田は「大学のミス研か楽しそうだな、僕は大学行ってないからさ」とこぼす。
「元彼の遺言状」第話4あらすじ・第5話見どころ【投資家毒殺事件・篠田の正体は-】
ミステリー小説家の殺人事件を解決した麗子と篠田。
動機は再起をかけた13年ぶりの小説への不安からだった。
作品の良さは人を殺さなくても伝わったはずだと語る篠田。
担当編集者の手のひら返しに怒りを覚えた篠田は、勝手に顧問契約の話を断ってしまう。
栄治とは大学のミス研の先輩後輩の間柄だったと話していた篠田。
しかし実際には大学には行ってはいなかったことが判明する。
パーティーで起きた投資家毒殺事件に挑む麗子と篠田。
そしてついに篠田と栄治の出会いが明かされる-。
篠田は何者で、なぜ嘘をついて麗子の前に現われたのか。