海外ドラマ「グッド・オーメンズ」あらすじ
天使アジラフェルと悪魔クロウリーが、アダムとイブをエデンの園から送り出してから6,000年後の、現代イギリス。2人は上司に呼び出され、神の偉大なる計画「ハルマゲドン」が近づいていることを知らされる。しかし2人は数千年にも及ぶ人間界の生活にすっかり馴染んでいるため、計画を阻止すべく協力することを誓いあう。
一方”終末”の手始めに、悪魔たちは”反キリスト”で”悪魔の子”を、ある外交官の赤子ウォーロックとすり替えようとするが、手違いで庶民の赤子アダムと取り違えてしまう。途中それに気が付いた天使と悪魔が奔走するも、うまくいかず終末の時が迫っていく。
それと知らず、”反キリスト”は善良な少年に成長し、仲間と共に困難を打ち砕く。天使と悪魔は彼の最終的な選択に助力した後、楽しい日常生活に戻っていった。
海外ドラマ「グッド・オーメンズ」
第1話「天使と悪魔」
6,000年の地上勤務ですっかり人間界に馴染んだ天使アジラフェル(古書店主)と悪魔クロウリー(車好きの風来坊)は、結託してハルマゲドンを阻止することにした。2人は以前から勤務地が被ることが多く、密かに友情を育んでいたのだった。
2人はウォーロックを悪にも善にも偏らない人間に育てようと、外交官の屋敷に潜入し教育を施していく。しかしウォーロック11才の誕生日に彼の元に現れるはずだった「地獄の番犬」がこないことで、彼が”反キリスト”ではないことが発覚する。
一方、人知れず地獄の番犬は本当の”反キリスト”アダムの元に現れるが、彼の純粋な願いで愛らしい小型犬に姿を変えた。
天使と悪魔2人は、周囲にバレないうちに本物の”反キリスト”を探すべく奔走する。
第2話「預言書」
17世紀、未来を正確に予知できる凄腕の預言者アグネス・ナッターは、自身が魔女として火あぶりにされる運命を予知していた。彼女は、子孫に”魔女アグネス・ナッターの非常に正確な予言書”という本を託し、パルシファー率いる魔女狩り軍に殺される。
時は変わり、現代。アグネスの子孫アナセマは、”反キリスト”を探すためアダムの住む村を訪れていた。パルシファーの子孫ニュートンは、未だ魔女狩りを信じる風変わりな老人と出会う。
一方天使と悪魔は”反キリスト”の手がかりをことごとく失い、落ち込みながら帰路を急いでいた。暗い道を車で進む彼らは、何とアグネスを轢いてしまう(アジラフェルの奇跡で無事)。その後アジラフェルは、車内に落ちた”預言書”を見つけ、こっそり持ち出す。彼は”預言書”の一節で、”反キリスト”がアダムであることを突き止める。
第3話「不和」
エデンの園からアダムとイブが追放されてからの6,000年で育まれた、アジラフェルとクロウリーの関係性が描かれる。
彼らは古代ローマでは酒を飲み交わし、フランス革命ではうっかり捕まった天使を悪魔が助ける等、数々の行動を共にしていた。いつしか2人は、仕事を合理的に進めるため、という名目で友情に基づく協定を結んでいたのだった。
現代に時は戻り、アジラフェルは上司に現状を報告するも信じてもらえず、更には裏切りを疑われてしまう。
ハルマゲドン阻止がうまく進まず、焦る2人。口論になりつつもアジラフェルに友情を示すクロウリーを、天使は拒絶してしまう。
一方、アダムが科学誌を読み原子炉に興味を持ったその夜、原子力発電所では核燃料がレモンキャンディに変わってしまう。アダムの力で、彼の夢が現実になったのだった。
第4話「遊びの時間」
無意識下でふるわれるアダムの力により、次々と世界各地で超常現象が起き始める。そんな中アナセマとニュートンが出会い、アナセマは”反キリスト”がアダムだと気付く。
アジラフェルは天使上層部に対し、懸命に戦争を避けるよう訴えるが、聞く耳を持たれず遂にはクロウリーと親しいことがバレてしまう。
一方クロウリーも、ついにウォーロックが”反キリスト”でないことが仲間に知られ、追われる身となる。再び天使の元に姿を現し、共に逃げようと誘うが、断られてしまう。追ってきた悪魔を、以前アジラフェルからもらった聖水で迎え撃つクロウリー。
悪魔の誘いを断った後、アジラフェルは単身でハルマゲドンを止めようと、神へ直談判を試みるも失敗。事故が重なり肉体から抜け出て天界に戻ってしまった上、古書店も火事に見舞われる。
なんとか追っ手から逃げ切りアジラフェルの元にたどり着いたクロウリーが見たものは、炎に包まれた古書店だった。
第5話「世界は私に懸かってる」
燃え盛る古書店の中に入ったクロウリーは、そこで”預言書”を拾う。唯一の友を失ったと考えた彼は、悲嘆にくれる。
天界に強制送還されたアジラフェルは、入隊して悪魔と戦うよう指示されるが、拒否して再び人間界を目指す。そして彼は、バーで泣きながら酔いつぶれているクロウリーの元に霊体として現れ、彼にハルマゲドンが本当に始まる場所である空軍基地を目指すよう頼んだ。アジラフェルはその後、偶然近くで降霊術を行っていた女性に憑依した。
一方アダムの力は強大となり、彼を恐れて離れようとする友人をその場に縛り付けつけ、新世界を作ろうとしていた。しかし友情と彼の善なる人間性から無事自分を取り戻し、友人と共に空軍基地へと向かう。
そして、関係者全員が空軍基地に集う。
第6話「ふたつの顔」
舞台裏で集っていた敵たちを、アダムと友人たちが強い意志で消滅させていく。作動されていた基地の核ミサイルも、アナセマとニュートンが停止させる。
ハルマゲドンが始まらないことにしびれを切らし、天界・地獄両者の上司が現れ、アダムを説得するも失敗。ついに地獄で一番偉いサタンが地上に現れる。しかし、アジラフェルとクロウリーの言葉に勇気づけられたアダムが、サタンの存在を拒絶したことで消滅した。
その後、古書店がなくなり行くところがないアジラフェルを、クロウリーが自宅に誘う。立場を気にして拒否する天使だが「俺たちは俺たちさ」という悪魔の言葉に、共に彼の家へ向かった。
日は変わり、裏切り者の天使と悪魔はそれぞれ、地獄の炎・聖水で消滅、という裁きを下されるも、無事だった。彼らは”預言書”通りに互いの顔を入れ替えていたのだ。解放された2人はお気に入りのレストランでランチを共にし、日常に戻っていった。
海外ドラマ「グッド・オーメンズ」感想
みんな大好きバディものです!しかし天使と悪魔のコンビだったり、悪魔崇拝だったりと、なかなか攻めた内容の作品で、ブラックユーモアたっぷり。OP映像が作品のイメージぴったりで、ブラックな可愛らしさがあって気に入ってます。
個性的なキャラクターの中では悪魔クロウリーが特に魅力的です。時代ごとにおしゃれを楽しんでいたり、植物を育てたりと、人間界を楽しむクロウリー。枯れ始めてる葉を見るや「どういうつもりだこれはぁ?」とすごい剣幕で脅すのが悪魔らしいけど微笑ましいです。室内の植物がみんな怯え始めて面白い。
しかし本作のMVPは、なんといってもクロウリーの愛車であるベントレーさんでしょうか……。地獄の炎の中を突っ走るベントレーさん……クロウリーが空軍基地についてすぐ力尽きて壊れたベントレーさん……。車内で流れる曲がすべてQUEENだったので、作業用音楽に選ぶ度にその雄姿が思い出されます。